内在筋と外在筋について

今日は「内在筋・外在筋」について、特に内在筋に焦点を当ててみました。
 

ネット上では「内在筋=インナーマッスル inner muscles、外在筋=アウターマッスル outer muscles」と説明されていることが多い。
 
が、この説明は正しくない。
 
医学的には「内在筋=intrinsic muscles」であり、「intrinsic=固有の、本質的な」という意味から「その区域内にあるその関節だけのための筋」というのが正解。
同じく「外在筋=アウターマッスル」ではなく「固有的ではない、そのパーツに影響を与える区域外から来た筋」と言える。
 
では、なぜ「内在筋=インナーマッスル」との書き込みが多いのか?
 
「インナーかアウターか」ということは「深さ=高さの距離」に対する区別であり、片や「内在か外在か」は「その関節が所属する区域内か区域外か=平面上での距離」での区別のこと。
インナーマッスルとは内在筋ではなく深層筋であり、対してアウターマッスルは外在筋ではなく表層筋と記述するのが正しい。
深指屈筋や後脛骨筋など、外在筋でもインナーマッスルが多数あるのを見れば一目瞭然だろう。
 
「内在筋、外在筋」というのは主に手足で語られるため、もっとわかりやすく言えば「内在筋=手指骨・足趾骨に起始・停止を持つことからその中に筋腹を有している筋」「外在筋=手首・足首より遠位に起始部と筋腹があり、手足には腱として入ってくる筋」とした方が理解しやすい。
  
あっ、何故外在筋が腱として手足に侵入してくるかって? 
 
その答えはご自分の手足をよく観察してみればわかると思います。