筋の話(ローテーター・カフ)

 
インナーマッスルと言えばその代表的なものが肩の深層筋で、その中でも下の4つが主役のように扱われています。
 
    ●棘上筋  ●棘下筋  ●小円筋  ●肩甲下筋
 
で、これら4つが合わさって腱板(ローテーター・カフ)を形成しています。
腱板とは文字通り「四つの筋の腱」が「合流して板状(プレート状)」になったもの。
 
では、この4つの独立した筋がどうして腱板を構成するの? 
 
そもそも腱板の存在理由は?
 
肩関節運動の主役である三角筋は屈曲運動・外転運動の大半を担っています。
肩の屈曲とは前方向に手を上げる動作。
肩の外転とは横方向に手を上げる動作。
指先まで伸ばして行うとわかるように、これは実にハードな仕事だと言えます。
従って、三角筋は上腕骨の遠位に付着して仕事効率を高めています。
 
              
 
 
これを簡単に書くとこんな感じ。
           
              
 
                   赤いのが三角筋
 
 
肩関節筋の主役である三角筋のみが働くと ・・・・・・・・・
 
              
 
                屈曲しようが、外転しようが、肩は「脱臼」を起こしてしまいます。
 
 
で、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋が働くと、
 
              
            
 
すなわち、これらの筋はどの方向への運動であっても肩関節が脱臼しないように働いてくれるんです。
 
4つの筋が微妙に調節しあって働く必要があるので、腱板という共同体を持って瞬時に反応するんでしょうね。
ま、ものが腱ですから腱紡錘による収縮抑制調節機能なんでしょうか。